しじみの働き

飲酒、運動不足、高カロリーの食事。
生活習慣に自信がない方に、しじみはとくにおすすめ!

こんな栄養成分が、お酒を飲むときに大切な役割をします。

食品成分表で調べてみると、しじみはじつに栄養価の高い食べものだということがわかります。

「まず評価したいのが良質のタンパク質ですね。量はそれほど多くありませんが、必須アミノ酸の配合比率が100%というのは貝類のなかでも際立っています」

医学博士の梶原苗美先生はそうおっしゃいます。
お酒はタンパク質をとりながら飲むと、体への負担が少ないといわれています。

なかでもオルニチン・アラニン・グルタミンといったアミノ酸成分が、お酒を飲むときに体内で大切な働きをしてくれるそうです。
また、しじみにはグリコーゲンが多いので、良質な糖の補給にもなります。

これは、お酒を飲んだ翌朝にも大切な成分のようです。
「さらに注目したいのがメチオニンとタウリン(いずれもアミノ酸)で、脂ものを食べたあとに大切な働きをしてくれます」

とんかつ屋さんでしじみの赤だしが出てくる理由は、このあたりにあるのかもしれません。

体にいい成分として注目が高まってきたアミノ酸ですが、やはり食品から自然の形でとるのがよいと梶原光生はおっしやっています。

女性のからだに大切な栄養成分も、多く含まれています。

「また、しじみにはエネルギー代謝に重要なビタミンB群も多く含まれています。
なかでも豊富なのが、体の成長に欠かせないB2と、赤いビタミンと呼ばりにれるB12です。

それだけでなく、女性に不足しがちなカルシウムと鉄、そして鉄の吸収を助けてくれる亜鉛と銅。

さらに、活性酸素の害から体を守ってくれるカロチンやビタミンEも含まれているんですよ」

小さな身の中によくこれだけの栄養成分が詰まっているものだと感心させられます。
しじみは、根拠をもった成分による機能性食品だといえます」という梶原先生の言葉に、私たちはさらに自信を深めました。

昔の人たちは、しじみがどれほど体にいいかをよく知っていました。

「昔はしじみ汁といえば、病人に飲まる滋養食だったんですよ。
また「土用しじみは腹薬」という言葉があるように、体力や食欲が衰えやすい夏にも、栄養価が高く旨み成分も多いしじみ汁を飲んで体力を養っていました」

昔は腹といえば腹部内臓全体をさしていたといいますから、腹薬といっても単なる胃腸薬ではなく、内臓全体を元気にしてくれる食べものだと考えられていたようです。

そう考えるとしじみは、お酒を飲む人だけに限らず、健康維持を考えるすべての人に食べてほしい食品だといえます。

身体への負担が大きい今の時代こそ、毎日の食生活にしじみを。

お酒も飲まないし、栄養バランスにも気をつけている。
そんな人でも、現代の生活は何かと体に負担がかかりがちだと梶原先生は指摘します。

「ストレス、頭脳労働、乱れた食生活、食品添加物、化学物質。

私たちの身の回りには、身体に負担をかける要素が多すぎます。
若い人の生活習慣病や、女性の現代病も増えているようなので、お酒を飲まない人も、日ごろからしじみを食べておくといいでしょうね。

「本当に優れた食べものですよ」興味深い栄養素が数多く含まれているしじみは、まさに今の時代に必要な食べものだということを、あらためて確信しました。